アップライトピアノとグランドピアノの違いとは

アップライトピアノとグランドピアノの違いとは

ピアノブログ

アップライトピアノとグランドピアノの違いをご存知でしょうか?

多くの場合、その違いは音量の違いと捉えられている事が多いのですが、それは結果であり本質ではもっと別のところに違いはあります。

コンパクトに楽しめるアップライトピアノ

ピアノという言葉は全体的に括られていますが、本来はグランドピアノを指す言葉です。

しかし時代が進むにつれて様々な需要が生まれました。アップライトピアノはそんな需要の1つであり限られた設置面積でピアノの演奏が楽しめるように作られました

通常のピアノは横に弦が張られていますが、アップライトピアノの場合には縦に弦が張られています。そうすることでコンパクトにピアノを楽しめるようになったのです。

本格派にはグランドピアノ一択

アップライトピアノはコンパクト化に成功しましたが失われたメリットもございます。それはコンパクトにしてことにより音の広がりや響きもコンパクトになってしまうのです。グランドピアノは構造上、ピアノ自体が共鳴器となり低音から高音まで味わい深い音を奏でる事ができます。

それによりピアニッシモからフォルティシモまで表現が豊かになりますしトリルなどのこまかな連打や表現を細部にこだわる事まで可能となるのです。更に音の広がりは分かりやすいかと思います。コンパクトに壁際に置かれる事の多いアップライトピアノと音の広がりを意識して舞台の中央に配置されるグランドピアノでは音がどう広がるかという想像は容易いのではないでしょうか?

ハンマーのアクションや打鍵速度にも違いはあります。

先ほどグランドピアノは弦が横でアップライトピアノは縦に弦が張られているとお話しましたよね?

ここにも大きな差が生まれます。グランドピアノの場合ハンマーは下から弦を打ち、重力により元の位置に戻ります。一方でアップライトピアノはスプリングの力で押し出すのでハンマーのアクションの滑らかさや打鍵の表現が全く異なるのです。

更にトリルのように鍵盤を連続して叩く時ではスプリングだと連打の速度に限界が生まれるのです。この様にざっと見てもグランドピアノが表現や音の質に優れている事がお分かり頂けたかと思います。アップライトピアノもコンパクトに使えるので一概に悪いとは言いませんが、しっかりと教養のある音を理解する為には中古でも十分なのでグランドピアノがおすすめです。